唐桃の読んだもの。

読んできた本や漫画を、徒然に紹介していきます。

2020-01-01から1年間の記事一覧

おじさんが活躍する本を読みました。~山下哲「カワイイもの好きな人々。(ただし、おじさんの部)」、本の雑誌編集部「本の雑誌 おじさん三人組が行く!」、斉藤洋「ぼくのおじさん」

以前、飲食店でアルバイトをしていたことがあります。 ある日、ガテン系のおじさんが定食を注文して、 手を合わせて「いただきます」と言ったときに「かわいい」と感じました。 ギャップ萌というのか、おじさんが、一人で、きちんと挨拶をしている、 という…

砂丘を書いている本を読みました。~恩田陸「不連続の世界」、林明子「こんとあき」、植田正治「砂丘 La Mode」

これまで、鳥取砂丘に2回行ったことがあります。 正面入り口というか、一番人がたくさんいるところというか、 バス停「鳥取砂丘」のそばから入ったのが最初。 2回目はそこからちょっと離れた、防風林から。 松林の中には人もほとんどいなくて、砂の上を歩い…

安全運転をしたくなる本を読みました。~東野圭吾「天使の耳」、梶研吾・樹崎聖「交通事故鑑定人 環倫一郎」、伊坂幸太郎「ガソリン生活」

乗用車について、ほとんど知識がありません。 車のメーカーを知らない、分類を知らない、 最寄りのガソリンスタンドがどこにあるかは知っていても、 ハイオクとレギュラーがどう違うのかを知らない。 知識がないとどうなるかというと、 車について解像度が低…

フクロウについて書かれた本を読みました。~パカチャン「フクロウ、検討中」、 げんさん・黒須みゆき「もふもふフクロウ ガルーさんの休日」、真木広造「日本の梟」

10年ひとむかし、というならふたむかし前のころ。 「中居正広のボクらはみんな生きている」というTV番組がありました。 動物をメインにしたクイズ番組で、 そこでフクロウについての問題が出ていたのを覚えています。 Q.暗い中でも、フクロウやミミズクが木…

北海道が舞台の本を読みました。 ~佐々木倫子「動物のお医者さん」、宮下奈都「羊と鋼の森」、沙村広明「波よ聞いてくれ」

初めて静岡を知ったのはちびまる子ちゃんで、 春日部を知ったのはクレヨンしんちゃんで、 北海道を形作ったのは動物のお医者さんです。 どれも小学生のときに読んだものなので、 つくづく最初に読んだものは、印象に残るものだと思います。 佐々木倫子「動物…

お酒とおいしいものの本を読みました。~北森鴻「蛍坂」、石持浅海「Rのつく月には気をつけよう」、菅野彰「おうちごはんは適宜でおいしい」

ようやく涼しくなってきたこのごろ、 おいしいお酒と食事の本を紹介します。 北森鴻「蛍坂」 「この街で、オレを待ってくれる人はもう誰もいない」 戦場カメラマンを目指すため、恋人・奈津実と別れた螢坂。 16年ぶりに戻ってきた有坂祐二は、その近くのビア…

犬と映画の本を読みました。 ~「惑星シベルのグッド・犬・ハンティング」、吉田篤弘「レインコートを着た犬」

飼ったことはないけど、犬が近くにいるのもいいな~。 そう思えるのは、言葉を尽くしてくれる人がいるからだと思います。 犬のよさについて。犬の見ているものについて。 今日は犬と、映画が出てくる本を紹介します。 犬なくして映画は語れない! 映画と犬好…

羽根の写真を眺めました。~藤井幹「世界の美しき鳥の羽根:鳥たちが成し遂げてきた進化が見える」、松原卓ニ「美しき羽毛」、叶内拓哉・高田勝「原寸大写真図鑑 羽」

最近このページを見つけて、おもしろく読みました。 人間と鳥の特別な関係について書かれています。 鳥の利用 | 人と鳥の文化誌 細川博昭 | web春秋 はるとあき 今日は鳥の中でも、 鳥の羽根を中心にした写真集を紹介します。 藤井幹「世界の美しき鳥の羽根…

「ぶた」が出てくる本を読みました。 ~松本救助「ブタが好きすぎてハンガリーの国賓に選ばれました」、矢崎存美「ぶたぶたのいる場所」、アントワネット・ポーティス「きがきじゃない」

松本救助「ブタが好きすぎてハンガリーの国賓に選ばれました」 くるくる巻き毛のブタが、ハンガリーでは「食べられる国宝」!? ブタ大好きの漫画家が、ブタのマンガを描いたら、なぜか国賓としてハンガリーに招待されることに! イケメン首相にキスの挨拶を…

お墓参りに行く本を読みました。~大塚英良「文学者掃苔録図書館」 、安堂友子「日本文学(墓)全集 時どきスイーツ」、山崎ナオコーラ「文豪お墓まいり記」

5年ほど前に住んでいたところは、 すぐ近くにお寺があり、 ときどきお線香の香りが漂ってきました。 家からちょっと歩けば着くような場所にお墓があると、 お盆以外の時でもお参りがしやすそうだと思いました。 そんなお墓参りの中でも、 「文豪や武将など、…

スパイス・ハーブについて書かれた本を読みました。 こいしゆうか・印度カリー子「私でもスパイスカレー作れました!」、青木幸子「ぴりふわつーん」、大田垣晴子「うちの香草 育てる 食べる 薬味とハーブ18種 」

以前モスバーガーに行ったとき、 レジでこんなものが売っていました。 www.1101.com たまたまその日はカレーが残っていたので、一袋買ってみました。 夕食にいつもの皿にごはんを盛って、カレーをかけて、 これもふりかける。 一口食べて、驚きました。 辛く…

江戸が舞台の妖怪話を読みました。~霜島けい「のっぺら あやかし同心捕物控」、畠中恵「しゃばけ」、 宮部みゆき「あやし」

霜島けい「のっぺら あやかし同心捕物控」 南町奉行所定町廻り同心の柏木千太郎は、腕が立ち情に篤く正義感にあふれた江戸の人気者。――ところが、一つだけ変わったところが。彼には、顔がない。つまり、のっぺらぼうなのだ! 不器用だが心優しい同僚の片桐正…

1から俳句を知っていく本を読みました。~ 五味太郎「俳句はいかが」、佐藤文香・編「俳句を遊べ!」、本田「ほしとんで」

小説でも日記でも、100年以上前の人が書いたものに 親しみと共感をもつときがあれば、 ちょっとわかんないな・・と首を傾げるときもあります。 それは、今出版されている作品と同じように。 明治・大正時代の作家はもちろん、 今でもいろんな作家が俳句を…

美術館ではたらく人の本を読みました。 ~宇佐江みつこ「ミュージアムの女」、オノユウリ 「美術館で働くということ 東京都現代美術館学芸員ひみつ日記」、難波祐子「現代美術キュレーター・ハンドブック」

休館していた美術館も、あちこちで再会してきました。 でも私の行きたかった大原美術館は、空調工事を行うため 8月すぎまで休館する模様。今年のうちに行けたらいいなあ。 その代わりに、というのも何ですが 今日は美術館ではたらく人の本を紹介します。 宇…

切り絵の本を読みました~篠田香織「私家版生物図鑑」、「福井利佐切り絵作品集 KIRIGA」、蒼山日菜「レース切り絵」

江國香織 「流しのしたの骨」の語り手である 大学生のこと子は折り紙が好きです。 はじめて作るものでも、やりかたを丁寧になぞっていけば できあがるところが好き、と言っていました。 私にとってのそういうものは切り絵だと思います。 1から作品を作れる…

博物館について書かれた本を読みました。~三浦しをん「ぐるぐる♡博物館」、 松岡宏大「ひとりみんぱく123」

ここ数年は旅行のついでに、とか 企画展目当てに、と言うことが多く、 その建物に何度となく足を運ぶ、ということはぐっと少なくなりました。 博物館の話です。 美術館でも、図書館でも、何かのついでに行ける距離にあるというのは いいもので、何度も通うた…

台湾のことを書いた本を読みました。~吉本ばなな「切なくそして幸せな、タピオカの夢」、猫夫人「店主は、猫 台湾の看板ニャンコたち」、グレゴリ青山「旅のうねうね」

吉本ばなな「切なくそして幸せな、タピオカの夢」 著者と父親の、そして著者と息子の、家族と食事についてのエッセイです。 まず台湾の読者向けに書き下ろされ、 そのあとに日本でも発売された本なんだとか。 知らない人との距離が縮まり、一緒にいても緊張…

走ることについて書いている本を読みました。~ 角田光代「なんでわざわざ 中年体育」、三浦しをん「風が強く吹いている」、村上春樹「走ることについて語るときに僕の語ること」

さて、新年度最初の更新です。 運動会とか体育の授業とかで、走ることはこれまでも それなりにありましたが、それを「楽しい」と思ったことは ほとんどなかったように思います。 苦しくて口で息をしてしまい喉が痛くなる。 脇腹が痛くなる。汗が吹き出る。 …

相撲についての本を読みました。~「荒汐部屋のすもうねこ モルとムギと12人の力士たち」、はすまる「どすこいダイアリー」、中村明日美子「呼び出し」

私が小学生の時、休日の夕方はいつもTVで相撲が流れていました。 なので力士はテレビの人、という認識が強かったのか 両国に行ったときに、自転車に乗っているのを見たときは驚きました。 お相撲さんも普通に生活して、暮らしているんですよね。 あたりまえ…

吸血鬼が登場する小説を読みました。~赤川次郎「吸血鬼はお年ごろ」、レ・ファニュ「吸血鬼カーミラ」、ブラム・ストーカー「吸血鬼ドラキュラ」

吸血鬼が登場する小説を読んだのは、 赤川次郎がはじめてだったのではないかと思います。 そう、「吸血鬼はお年ごろ」でした。 吸血鬼と人間のハーフであるエリカと、その父親フォン・クロロックが メインとなって怪奇な事件を解決していく・・・というもの…

屋久島が舞台になる本を読みました。~山極寿一・小川洋子「ゴリラの森、言葉の海」、恩田陸「黒と茶の幻想」、森絵都「屋久島ジュウソウ」

屋久島の森というのは一つの楽器のような、 あるいは動物や植物や昆虫が音を出しているオーケストラのようなものです。 山極寿一・小川洋子「ゴリラの森・言葉の海」 山極寿一は霊長類についての世界的権威。 屋久島でも研究を行っていたそうです。 tabisuru…

猫が推理をする本を読みました。~赤川次郎「三毛猫ホームズの推理」、柴田よしき「ゆきの山荘の惨劇 猫探偵正太郎登場」、松尾由美「ニャン氏の事件簿」

奥泉光といとうせいこうが、夏目漱石の小説について語り合う 「漱石漫談」の中で、「我輩は猫である」は猫と人との ディスコミュニケーションなんだ、という話をしていました。 猫の我輩はいろんなことを考えているんだけど、 周りの人はそんなこと思っても…

オランダについて書かれた本を読みました。~いしいしんじ「アムステルダムの犬」、 有栖川有栖「幻想運河」、赤瀬川原平「フェルメールの眼」

オランダの正式名称が、ネーデルラントとなったそうです。 知らなかった・・・ ネーデルラントが正式「オランダは国名ではない」と政府が宣言 - ライブドアニュース 日本とも何かと縁の深いオランダですが、 私の中のチューリップと風車というイメージから …

書店と猫が出てくる本を読みました。~アネカワユウコ「猫本専門 神保町にゃんこ堂のニャンダフルな猫の本100選」、ヒグチユウコ「ほんやのねこ」、スズシロ「ほんとねこ」

栃木県の小山駅近くに、猫のいる古本屋がありました。 個人でやっているような小さなお店で、 猫はおとなしくレジの近くに座っていたり、 本棚の間を歩いたりしていました。 新年最初の記事は、書店と猫について書かれた本を紹介します。 アネカワユウコ「猫…