何かを読むことのおもしろさは、いろいろあります。
物語が好き、登場人物が魅力的、文章が好み。
扱われている題材が興味深い、作者を追っている、達成感がある。
そんなおもしろさの中に、つながりをみつけることがあります。
全然つながりを知らなかった人や者どうしに、共通点を見つけると、
どうするってわけではありませんが、なんだか楽しい。
文・おかべたかし 写真・やまでたかし「しらべるつながりのずかん」
世の中には、どんな「つながり」があるでしょう。
たとえば「サザンカ」と「スイセン」には「冬に咲く花」というつながり、「豆腐」と「しょうゆ」には「原料が大豆である」というつながりがあります。
では、「うちわ」と「ドングリ」にはどのような「つながり」があるでしょうか?
世の中にある「つながり」には、見ればすぐにわかるもの、ちょっと見ただけではわからないもの、しらべてはじめてわかるものなど、いろいろな「つながり」や「関係」があります。
本書では、そのいろいろな「つながり」や「関係」を写真で紹介します。
「目でみることば」で知って以来、この作者のファンなのです。
この本も、そうだったの!? とおどろくところがたくさんありました。
自分の知っている世界はごくごく一部なんだな、と教えてくれる本です。
写真もまたよくて、このカメラマンの方は、以下の本にも登場します。
新保信長「声が通らない!」
居酒屋で店員を呼んでも気づいてもらえない著者が、〈通る声〉をめざして悪戦苦闘。「声がよくなる」本を試し、アナウンサー、音響科学の専門家、アメ横のおじさん、大相撲の呼出し、オペラ歌手などに教えを乞い、ボイトレスクールにも通う。果たして、その成果やいかに!? すべての「声が通らない人」に捧げる声にまつわるエンタメ・ルポ!
この声にまつわる本は、「孤独のグルメ」からはじまります。
主人公・井之頭五郎が、回転ずしに入ったのだけど
レーンに回っていないものが食べたくなって、店員に声をかけても
気づいてもらえないいたたまれなさに、著者は強く共感します。
アナウンサーの苦手な言葉、ラジオパーソナリティの声、応援団長の声など
声について一家言ある人へのインタビュー。
声に関する本の紹介や、実際に行うボイトレなどもりだくさんなのですが、
カメラマンである山出高士が登場するのは、イベントでの様子。
全体写真を撮りたいときなど、
自分が声を出しても近くにいる人しか振り向かないのに、
彼が呼びかけるとにぎわっている中でもみんなカメラの方を見る。
意識したことはなかったのだけど、カメラマンも声を出す仕事なのだと思いました。
ddnavi.com
つながりでいえば、最近こんな本を読み返しました。
うみのさかな&宝船蓬莱の幕の内弁当
日ペンの美子ちゃんからロータスクーポン、夜の占い師にホモ雑誌、寄生虫館、見世物小屋にストリップ劇場、そしてなんと浮浪者体験まで。現代人が根源的な興味を持っていながらなかなか踏みこま(め)ない領域へ、一歩も二歩も自ら足を伸ばし、全世界を驚愕の渦におとしいれた世紀末の奇書、ついに文庫化。
80年代後半に連載されていたものなので、
毒っ気の強さを感じるくらい濃厚なサブカル感がありました。
主に書いているのはさくらももこと宮永正隆なのですが、
吉本ばななも一部を書いていたことには驚きました。
デビューしてまもないころから、この2人は仲が良かったみたいですね。
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