唐桃の読んだもの。

読んできた本や漫画を、徒然に紹介していきます。

犬と映画の本を読みました。 ~「惑星シベルのグッド・犬・ハンティング」、吉田篤弘「レインコートを着た犬」

飼ったことはないけど、犬が近くにいるのもいいな~。

そう思えるのは、言葉を尽くしてくれる人がいるからだと思います。

犬のよさについて。犬の見ているものについて。

今日は犬と、映画が出てくる本を紹介します。

 

惑星シベルのグッド・犬・ハンティング 映画に出てくる犬だけレビュー

犬なくして映画は語れない!

映画と犬好きの漫画家 惑星シベルが、

映画に出てきた“犬”だけをレビュー。

ウォレスとグルミット』など犬が主役の映画はもちろん、

『ロッキー』の愛犬バッカス、『マスク』の相棒マイロ、

さらにはワンシーンだけしか出てきていない犬や、

主人公を窮地に追い込む犬でさえ愛でてしまう、

犬への偏愛が詰まったコミック・エッセイ。

 

www.gentosha.jp

 映画自体はもちろん、登場する犬についても一緒に楽しめます。

かわいさ、忠実さ、親しみ、頭のよさ、おもしろさ。

知らない映画でも、ここがいい、最高だ・・・! と熱く紹介してくれると

自分も見たくなってきます。

ときどき知っている映画が出てくると嬉しく、

それ見た~、おもしろかったよね~、と話しかけたくなるような本でした。

 

私の犬映画といえば、ディズニーの「101匹わんちゃん」なので

(実写版の「101」もおもしろかった記憶が)

いっぱいのダルメシアンをいつかレビューしてほしいです。

それとも、とっくにやっているのかな?

レインコートを着た犬 (中公文庫)

吉田篤弘「レインコートを着た犬」

 

〈月舟シネマ〉の看板犬ジャンゴは、「犬だって笑いたい」と密かに期している。小さな映画館と、十字路に立つ食堂を舞台に繰り広げられる雨と希望の物語。

 

つむじ風食堂の夜」 「それからはスープのことばかり考えて暮らした」

に続く月舟町シリーズ・・・ではありますが、

どこから読んでもいい話です。

「結構そこそこに人気者である」ジャンゴが語る町と、

映画館の主・直さんをはじめとした、

周りの人の観察は静かにあたたかく、

生きてればみんな、何かしらあるんだよなあ、と

言葉にすれば当たり前のようなことがしみてきました。

 

あれはーあの傘というものは、必ずしも空から降ってくる

水をよけているだけではない。降っているのは水だけ

ではなく、じつのところ、色々なものが降っている。

たぶん、そうだ。私はそこのところをうまく云えない。

「悲しみ」という言葉を当てはめたい気もするが、

正解ではない。もっと心もとない、いつまでも思いが

定まらないような、そんな名づけようのないものが

雨には含まれている。それとも、私が知らないだけで、

ヒトはとっくにその思いに言葉を当てはめているのだろうか。

  

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