これまでで2回、大阪に行ったことがあります。
1度は修学旅行の時。とはいえその時はUSJに行ったようなもので、
もう1回はみんぱくに行ったようなものでした。
モノレールに乗っていると、丘からぬっとあらわれる
太陽の塔が印象的でした。
2018年3月に予定される塔内一般公開を契機にふたたび世間の耳目を集めるであろう《太陽の塔》。
岡本太郎の最高傑作にして日本社会への強烈なメッセージを内包する大阪万博テーマ館は、若者たちの気概と情熱の産物だった。
前代未聞、誰にも経験のなかったこの巨大プロジェクトに、彼らはなにを考え、どのように立ち向かっていったのか。
本書は、岡本太郎のもとで《太陽の塔》と「テーマ館」の建設に携わった男たちのインサイドストーリーを収めた非常に貴重な歴史的「証言集」である。
私は大阪万博を知りませんが、この本を読んでみると、
いろんな人にとって特別なイベントだったと伝わるようでした。
太陽の塔を設計した人、建築した人、プロデュースした人・・・
おじいさんと言ってもいいような年の人たちが、
自分がしたことや岡本太郎についていきいきと話しています。
2025年にも万博は行われる予定ですが、どんなものになるんでしょう。
さて、大阪についてですが
言葉自体は同じだけど、使い方が違う。
あたりまえのように行われている知らない行事がある。
同じ地域であっても違いはもちろんあるのだけど、
大阪はわかりやすいイメージがあるだけ、違いも気づきやすい感じがします。
今日はそんな、大阪についての本を紹介します。
最近読んだ本に限りますが・・・
小学校教師の竹内しのぶ。担当児童の父親が殺された。家庭内暴力に悩んでいた児童と母親に嫌疑がかかるが、鉄壁のアリバイが成立。しかし疑念を覚えたしのぶは調査を開始。子供の作文から事件解決の鍵が、たこ焼きにあることに気づく。教え子たちを引き連れて探偵ごっこを繰り広げる痛快シリーズ、第一弾。
主人公の周りでおきる事件とその解決はもちろんですが、
風俗描写も印象に残ります。
なにせ書かれたのが昭和末、1988年なので、
表計算のソフトがうまく使えない人がこっそりソロバンを使っている、
というところにはそういう時代だったんだな~、と驚いて、
自然に身についた常識は、自分で更新していかないといけないんだなあ・・・
と思いました。
七十二候を芥川賞作家が書いたらどうなった? 骨正月、猫の恋、衣替え、蚯蚓鳴く……。四季の言葉から生まれた脱力系歳時記エッセイ。
ふつうの日常の中で折々書かれている大阪やその近くのこと、
十日戎やあびこ観音での節分、車折神社の茅の輪くぐりや嵐電などを、
違う国のことのように読みました。
だから、「新じゃが」からの点子ちゃんとアントン、
「新蕎麦」からのわんこそばなど、
自分でも知っていることが書かれているところにぐっと引き付けられます。
オカヤイヅミのイラストもかわいい。
大阪では相手よりおもしろいことを言おう、
相手を立ててちょっとつまんないことを言おう、
と「水位の調整みたいなこと」を平気でやる、ということが書かれていて、
なんてレベルが高いことをしているんだろうと、息をのみました。
大阪を舞台にした作品、大阪出身の作家はたくさんいるので、
また同じ題で書きたいですね。