唐桃の読んだもの。

読んできた本や漫画を、徒然に紹介していきます。

鳥についての本を読みました。

北風も冷たくなってきたこのごろ、

もうすぐ2017年になると気づけば

毎度のことながら1年は早いものだと思います。

 

そういえば来年は酉年、今回は鳥についての本を紹介します。

 

太郎さんとカラス

太郎さんとカラス

 

私はときどき、この黒い鳥をじっと見つめる。

いつか、自分の魂を太陽のもとに運びかえしてくれる生きもの。

わが窮極の友である。

 

これは岡本太郎と、しばらく彼の身近にいたカラスの話を

写真と談話でつづった本ですが、

カラスと一緒に写っている写真はなんだかたのしそうで、

個人についてほとんど知らない私でも、

しがらみから解き放たれているような、という言葉は

こういう時に使うのか、と納得しました。

違う生き物であるけれど、だからこそ、どこかで

通じ合っているのではないかと思ってしまうほどです。

 

 

Niwatori―十二支 第十番 酉

Niwatori―十二支 第十番 酉

 

 表紙のような赤いとさかに白い羽のにわとりはもちろん。

羽が黒かったりまだらもようだったり、

目が青かったり赤かったり黄色かったり、

とさかが黒かったりと、

にわとりにも想像以上にいろんな種類がいるようです。

手のひらに収まるひよこは暖かいんだろう、

とさかはコリッとした歯ごたえがありそうだ、

あの鱗のような足や鋭い爪は爬虫類みたいだ、

生き物ってなんて綺麗なんだろう、と思いました。

 

それから土佐の特別天然記念物オナガドリは

尾羽が長く長くたなびいて

 こんな生き物が本当にいることに、不思議な気分になりました。

 

世界の美しい飛んでいる鳥

世界の美しい飛んでいる鳥

 

こちらは世界中から集められた、いろんな鳥の飛ぶ姿が見られます。

ホバリングしているハチドリ、ペンギンが水に飛び込む瞬間、

 孔雀が羽を広げるとき、求愛のダンス等々、

くちばしから羽の先まで、じっくり眺めたい写真集です。

金魚の本を読みました。

人ではないもの、生きていないものを生き物の形にしたりするのは

最近始まったものでもありませんが、この本もその1つでしょうか。

好きなサイトで紹介されていて、ずいぶん前から気になっていたのです。

蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (講談社文芸文庫)

蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (講談社文芸文庫)

 

「金魚はおさかなの中でも、何時も燃えているようなおさかななのよ。

からだの中まで真紅なのよ」

「何故そんなに、さかなのくせに燃えなければならないんだ」

「燃えているから、おじさまに好かれているんじゃないの」

 

老小説家の「おじさま」と赤い金魚と少女の狭間を行き来する

「あたい」が織りなす交流なのですが、お魚と人にしては

ちょっとなまめかしくて、人の男女だとするとちょっと幻想的で、

不思議な浮遊感がありました。

「おじさま」に安心しきっている「あたい」は、ブラック・ジャックを信頼する

ピノコに似た雰囲気があって、胸苦しい甘さを感じました。

 

で、金魚といえば・・・

こちらも、また読み応えたっぷりでした。

きんぎょ-kingyo- 新装版

きんぎょ-kingyo- 新装版

 

金魚のグラビアや、金魚が金魚として成り立つまでの歴史、

食器や絵や着物や、あちこちに使われている金魚の紹介に、

岡本かの子の「金魚繚乱」。

出目金やらんちゅうを見て、水中で輝くうろこやひらひらと揺れる尾を見て、

金魚は人によって作られた、

「かわいらしい異形」「愛でられるつくりもの」なのだとしみじみ思いました。

 

で、作り物+金魚といえば・・・

金魚ノ歌

金魚ノ歌

 

こちらは著者の作品を撮った写真集。

 樹脂の中を泳ぐ、絵の具の金魚には

生きていないものなのに、本物の動きを感じることができました。

いつか写真ではない、実物を見たいものです・・・

 

 

お酒についての本を読みました。

お酒をおいしく飲める、とは

舌が適度に鈍くなったということかもしれません。

そういえば、カレーも小さいころは甘口ですら十分辛かった。

さんまのワタは苦くて食べられなかった。

昔のことですが。

 

とはいえ、お酒にもいろいろ種類があるのは周知のところ。

バイト先でときどき飲んだときは、

赤ワインは渋くて白ワインはすっぱい、という印象でしたが

それは相性だとしみじみ思いました。

 

今日はお酒の楽しみ方を広げてくれる本を紹介します。

黄金の丘で君と転げまわりたいのだ

黄金の丘で君と転げまわりたいのだ

 

小説家・三浦しをんと出版社の方々が

ワインと食文化の研究者・岡元麻理恵から 

ワインを五感で感じるレッスンを受けて、飲んでは大いに語ります。

 あだ名をつけてみたり、目隠しをして飲んだり、絹のような舌触りを体感するために

実際に絹にさわりながら飲んだり。

味や香りを言葉にしてみることで、感覚が言葉にひっぱられていくことということが

興味深かったです。

専門家になる必要はないけれど、「ちょっとの知識」で楽しめることは

広がるということに、もっといろんなことを体験したいと思いました。

 

キリンビール大学 10周年記念本 ビールでごちそうさま!
 

 春夏秋冬、おいしいビール。

こちらはWeb上の仮想大学「キリンビール大学」から生まれた、

 ビールに合うおつまみのコミックレシピです。

ちょっと難しそうなものもあったけど、おいしいが良し。

 

そして、飲む量も大事ですね・・・!

酔って記憶をなくします (新潮文庫)

酔って記憶をなくします (新潮文庫)

 

こんなにたくさんの、文庫2冊分になるくらいの人が、

お酒に酔っては何かしらやらかしていたことに安心感をおぼえます。

 

 

ダリについての本を読みました。

国立新美術館では12月12日までダリ展開催中です!

 

仕事休みの平日に行ったのですが、やはりダリ人気はすごい・・・

しかし、ここで見ないでいつ見る! と、列に並んで、端から見てきました。

実物の絵は、想像以上に小さかったり大きかったり、

何がそこまでさせると言いたくなるくらい細かいところまで描き込まれていたり

地面が鏡のようであることにはじめて思い至ったりして、

本物を見る楽しさを久しぶりに感じました。

 

館内のライブラリーでも関連した本がおかれていたのですが、

ダリがデザインしたアクセサリーの展覧会

「ダリ 愛の宝飾 妻ガラに捧げる」という図録が面白かったです~

鉱物や宝石で作られているのに、豪華さだけではなく、

柔らかさや艶かしさのようなものを感じました。

 

これまで読んだもので、ダリについての本といえばこちら。

魔夜峰央の「ダリ的魔法術」

魔夜峰央の「ダリ的魔法術」

 

 作者は「パタリロ!」や「翔んで埼玉」で有名な魔夜峰央

絵本のような本で、有名な絵について短くも楽しく解釈してくれます。

 

そして伝記をぱらぱらめくって思いました。

女性との関係についてとか、周囲でおきた出来事や、

作り手の個人的なことにも興味が沸いてくるのはなぜなのか。

 

それは、作者の家族も恋愛も、思想も感情も、好きなものも嫌いなものも、

まわりの環境も、作者に関わるものすべてが、作品に結びついている

(と、読み取ってしまう)からなのかもしれません。

 

また、ダリ登場といえば、ドラマにもなったこちらが印象に残っています。

最後のレストラン 1 (BUNCH COMICS)

最後のレストラン 1 (BUNCH COMICS)

 

ダイエットについての本を読みました。

「私は努力しないで、やせたいのよ」

彼女は真顔で言った。虫がよすぎると私は思った。

ーなぜ?

「何もしないで、しあわせになりたいのよ」

ーしかし、何事も努力というものが・・・

「努力には”美”がない」

ー・・・・・・。

「努力して何かを得ても、当たり前でしょ。努力したんだから。それではしあわせにはなれない」

ーと、いうことは?

 「努力せずに得てこそ、しあわせなのよ」

 

 という部分が印象的だったのは、こちら。

やせれば美人 (新潮文庫)

やせれば美人 (新潮文庫)

 

これはノンフィクション作家である夫が、

妻の健康のためにもダイエットについていろいろと調べていく本なのですが、

思索を深める著者と感覚に生きる妻との会話が漫才のようです。

 

とはいえ、ダイエットの道は延々と続くもの。

自分で選んだ食事や生活習慣が今の体を作っているわけですから、

未来のために現在を変えていく必要があるのでしょうね。

しかし。何にせよ続けていくには、おもしろくないといけない。

やせる旅

やせる旅

 

 こちらは国内外を転がりめぐる、著者のダイエット旅行記です。

目指すは20キロの肉はがし。

 もともとANAの機内誌に連載されていたものだそうで、さっぱりと読めますが

内容は充実。 ときに耳が痛い「肥満格言」もついてます。

なかなか思いあたらない場所を体験しているので、

自分が行くときの参考になるかもしれません。

(10年くらい前の本なので、確認も忘れずに・・・)

 

建物についての本を読みました。

建売の建物は、その場所や周りに馴染んでみなければ、

なかなか区別がつきにくいことがあります。

何度か同じ住宅街を通って、迷わず目的地につけるようになったら、

そこに目が馴染んだということかもしれません。

今回紹介する本には、その場所にその時間にしかなかった建物が

収録されています。

ひとつひとつに間違えようがないほどの特徴、個性があり、

読み終わった時にはそれまでと違った目になっているはず。

 

印象的なのは、表紙の青。

ブルーシートの青色。

 つまり、そういうものでできた建物についての、

著者の卒業研究として書かれた本です。

0円ハウス

0円ハウス

 

 テントやビニールシート、段ボールなどいろんなもので作られた

路上の家は、ひとつとして同じものがなく

しようと思えば跡形もなくどこかに行ってしまうことができる。

あるいは、どこかにやってしまうことが。

目をそらすのではなく、近づくことで生まれた稀有な本です。

 

また、建物の細かいところを見るならこれ。

トタニズム

トタニズム

 

 屋根や、塀や、車庫や、建物のあちこちに使われているトタンについて。

雨ざらしになって白茶けた、日常の風景として存在するトタンの写真集です。

読んで感じる、この気持ちが侘び寂びなのでしょうか。さびついているだけに。

 

細かなものの本を読みました。

細かい細工品が好きです。

工芸、手芸、工作、美術、ジャンルは様々ありますが、

ためすすがめつ、その細かさと素敵さに息をつき、そこにこめられた

時間を思います。

作られてから今に至るまでの時間、私が知るまでの時間。

アンティーク・レース―16世紀~18世紀 富と権力の象徴

アンティーク・レース―16世紀~18世紀 富と権力の象徴

 

この本では、作者がコレクションしているレースを紹介しているのですが、

1ミリの中に10ステッチをいれ」たり、「0.5ミリの間に4段つく」ったりする

細かさに、息をのみました。

糸を紡いだ人、編みつづけた人、縫った人、大切に扱ってきた人。

今では名前もわからない、いろんな人々が関わっているのだと思いました。

珪藻美術館 Diatoms Art Museum

珪藻美術館 Diatoms Art Museum

 

 手作業の細かさでは、こちらも負けていません。

 珪藻というのは、「単細胞の微小な藻類」。

プランクトンもこの中に含まれるそうです。

多くは0.1ミリにも満たないこれらの珪藻の標本を使って絵を作り、

顕微鏡越しに観察する・・・って、考えた人がすごい!

そして、実際に行う人もまたすごい。

案外歴史は長く、1800年代から作られていたんだそうです。

自然が作った幾何学的な形を組み合わせ、

一つの作品を作り上げていく過程は難しくもおもしろそう。

作者のHP「ミクロワールドサービス」でも、いろんな写真が紹介されていて

楽しいです^^