唐桃の読んだもの。

読んできた本や漫画を、徒然に紹介していきます。

飛行機の中で事件が起こる本を読みました。~東野圭吾「殺人現場は雲の上」、石持浅海「月の扉」、記伊孝「犯罪交渉人 峰岸英太郎」

あれは小学生の時でした。

学校でスキー遠足に行ったとき、

いくつも飛行機雲を見たことを覚えています。

ほんの2、3時間で10本以上の雲を見ました。

だからその日は晴れていたんでしょう。

山のむこうからまた違う山の方へ飛んでいく飛行機。

 

 今回は、そんな巨大な密室の中でおこる事件について、

書かれた本を紹介します。

 

殺人現場は雲の上 (光文社文庫)

東野圭吾「殺人現場は雲の上」

 

今で言うキャビンアテンダントが、スチュワーデスと呼ばれていたとき。

1980年代後半に書かれた話です。

 

trafficnews.jpこの本は、新日本航空の同期である早瀬英子と藤真美子、

通称エー子とビー子が事件を推理する短編集です。

2019年には韓国でも翻訳されたとか。

 

作者のきょうだいが客室乗務員をしていたそうなので、

不審な電話がかかってきたときの対応は

そこから取材したのかと思いました。

また、「デスとしても~」とか「新日航のデス」という言い方や、

副操縦士のコウ・パイという呼び名(Co-Pilotというそうです)も

内輪の言葉という感じで、違う職場を見るようでした。

 

 探偵役の2人、エー子とビー子の関係を

お互いの欠点を補いあって・・・とは言いにくいが、

お互いにない部分を求めあっているというところだろうか。

と描写されていたところが好きでした。

30年たった後の、貫禄のついた二人を

どこかで書いてくれたら嬉しいですね。

 

月の扉 (光文社文庫)

石持浅海「月の扉」

 

3人の男女が、那覇空港で飛行機をハイジャックする。

目的は、尊敬する「先生」を警察署から解放するため・・・

 

乗客の青年、通称座間味くんが、

飛行機の中で起こった密室殺人の謎を解き明かします。

 

www.bookbang.jp

ハイジャックを舞台にした話は、

この漫画にも出てきます。

犯罪交渉人 峰岸英太郎 1

記伊孝「犯罪交渉人 峰岸英太郎

 

www.mangaz.com

この手の犯人っていうのは

外ヅラは冷静を装ってますが

心の中は言いたいことでいっぱいなんですよ・・・・・・

 

そういう犯人の隠れた動機を探り出すことが・・・・・・

僕ら交渉人の仕事なんです

 

今はもう退役した飛行機、

ボーイング747ー400Dの中で起こるハイジャックから

物語ははじまります。

中心にいるのは、タイトルにあるように犯罪交渉人。

誰も死なせずに事件を解決することを目標に、

犯人とコミュニケートしていきます。

 

honz.jp「交渉人」で検索していたら、こういった本もありました。

興味深いです。