最近日差しが強くなり、
外が晴れているのを見るたび目が軽くうつろになるのを感じます。
なので今回は、寒い場所の本を紹介します。
シベリカ子「おいしいロシア」
ロシア第2の都市、サンクトペテルブルグ出身のP氏と
知り合った、日本で生まれ育ったリカ子。
リカ子が1年間ロシアに住んでみてのコミックエッセイです。
描かれているのは、主にロシア料理について。
クレープみたいなブリヌイ(イクラやサーモンを乗せたりもする)や
じゃがいものオリヴィエサラダなど、どんな味なのか興味がわきます。
また、6月には白夜となるとか、冬は日照時間が短いから憂鬱になる、
という描写に北国を感じました。
日光にあたらないと、ビタミンDがつくられないから
サプリメントで補う人もいるそうです。
ロシアが今のロシアではなかったころ、
ソ連についてはこちらの本が、愉快で読みごたえがありました。
「クレムリンよりも巨大な黒パンを針の穴でひっかくように、
浅く広く書いた本」と説明にありましたが、
政治も歴史も兵器も人も日常も、公平に書いてあります。
book.asahi.com人類初の人工衛星、スプートニクについても書かれており、
表紙はこれだったのか、とようやく知りました。
わたしたちがもうたっぷり知っていると思っている物事の裏には、
わたしたちが知らないことが同じくらいたくさん潜んでいるのだ。
理解というものは、つねに誤解の総体にすぎない。
それが(ここだけの話だけれど)わたしのささやかな世界認識の
方法である。
というところが印象に残っています。