浅草から三崎、松本、京都で。
住む場所を移動しながら送る日々と、
仕事や回りの人々、食べているものなどの日記です。
偶然の再会があり、新しく始まることがあり、
時折さわぐ幻のねこたちがいて、と
延々と続く、たゆたうような流れを感じる本でした。
「今日のビタミン短歌添え」では、ごはんのエッセイと短歌を。
「つらつらごはん日記」では、日常の一皿を。
読んだときにのどが痛かったこともあり、
風邪をひいたときに煎じる柚子茶がひときわおいしそうでした。
たぶん、これ↓
(死ぬのがすごく怖いから、)
あんまり怖すぎると本当に死ぬとき困るので、
好きな食べ物のことと併せて考えたら
怖いのちょっとやわらぐかなと思いまして。
作者は、小説家が最後に食べたいごはんを
一緒に食べながら話します。
死ぬならどんな死にかたがいいか。
最後に聞くならどんな音楽がいいか。
自分のいない世界を。大変なことがおこった世界を。
死ぬことについて話しているのに、
不思議と生きることについて話しているようでした。
それは考えたことがなかった。それは少しわかる気がする。
対談とはまた違った、漫画で見る会話がとても楽しかったです。