唐桃の読んだもの。

読んできた本や漫画を、徒然に紹介していきます。

岡上淑子の、「フォトコラージュ 沈黙の奇跡」展に行きました。

Twitterで見かけて興味を持ち、東京都庭園美術館で行われている

岡上淑子 フォトコラージュ 沈黙の奇蹟」展を見にいきました。

岡上淑子全作品

岡上淑子全作品

この本は、作者が在住する高知県

2018年に行われた展示「はるかな旅」の図録でもあります。

 

1950年代の、戦後まもない東京で、

こういう作品を作っていた人がいたのか、と

目が覚めるような気分になりました。

はじめて見たときの、はっと息を呑むような感覚を、覚えています。

 

はるかな旅: 岡上淑子作品集

「はるかな旅:岡上淑子作品集」

 

作るとき、わたくし、お座敷で作ったのね。座卓で座って。

障子を開けると、廊下を通して、空と雲しか見えないんです。

そういう家の作りだったのね。高台で、前にお家がなかったのよ。

いつも、作りながら空ばかり見ていました。

 

何かを見て、美しいと思うことはときどきありますが、

それには2種類あります。

植物や自然の風景、生き物へ対するものと、

鉱物や人形、作られたものの、そこで時間を止めたようもの。

このコラージュの場合は後者で、写真と写真の

思いもしないような組み合わせが、

いくつも世界を生み出していくようでした。

 

東京人 2019年 04 月号 [雑誌]

「東京人」でも、与那原恵による記事が紹介されており、

「写真たちは、時間も国も、遠近もない、この世にあり得ない

シュルレアリスムの世界へと連れ去られる。

光射す木立の前に、船倉の瓦礫の中に、豪壮な室内に、

押し寄せる大波のきわに。」というところが印象に残り、

この人が書いた本も読んでみたくなりました。

読みたい本がどんどん増えていきます。

 

4月7日までの展示なので、ちょっと残り時間は少ないのですが・・・

東京都庭園美術館自体も、また素敵なところでした。

紅葉もきれいだそうなので、今度は秋に行ってみたいですね~。