私がインドをはじめて意識したのは、椎名誠のエッセイででした。
たしか本文に、
車に乗ったときに窓から入る風が、
ドライヤーを吹きつけられているようだ
と書かれていて、それが印象に残っています。
子供心に、熱風を感じました。
そんなインドで作られた、
家に持ち帰りたくなるような品々を教えてくれたのが、こちらです。
著者は、KAILASという手仕事のものやアンティーク製品を
販売するユニットだそうです。
単にモノを見せるだけではなく、どういうところで売られているか、
どういう風に作られているか、ということもたくさんの写真と一緒に
紹介されているので、読み物としてもおもしろい。
また、インドで作られた本も紹介されていました。
南インドのチェンナイを拠点としている出版社、タラブックスの本です。
手すきの紙を使い、印刷・製版まで手作業で行われた絵本は、
紙のめくりごこちも、絵の色づかいも、一味違います。
そこについて詳しいのはこちらです。
タラブックスの設立者が、インタビューの中で言っていた
「一度”読む人”になれれば、
いろんなものに訪れる準備ができるんです」
というところが印象に残りました。
本は、自分がいるところとは違う場所とつながっている。
知らない扉を開けることができて、その中は広く、果てしない。
だから私は本が好きなんだよなあ、と思いました。
また、インドでの暮らしについてはこちらがおもしろかったです。
著者は、インドの打楽器であるタブラ奏者で、
吉本ばななの本にも、ちょっと出てきました。
2009年にインドに行き、その翌年東京へ戻るまでの出来事を
Twitterでつづります。インドのすごさに、圧倒されました。
著者の出てくるテレビ番組を、YouTubeで見たのですが、
そこでは「しゃべるみたいに演奏する楽器」と言っていました。
高音を出す小さい木製の太鼓と、
低音を出す大きめの金属製の太鼓の2つから生まれる音は、
びっくりするくらい深みがありました。
いろんなところでライブを行っているようなので、
いずれ行こうと思います。