唐桃の読んだもの。

読んできた本や漫画を、徒然に紹介していきます。

「嘘」が印象に残る本を読みました。

今日は4月1日、

ツイッターなどでも、楽しい嘘が振りまかれています。

だから今日は、それにちなんで「嘘」が印象に残る

本を紹介します。

 

 

まず浮かんだのは、こちら。

風の歌を聴け (講談社文庫)

風の歌を聴け (講談社文庫)

 

 「嘘つき!」

彼女は間違っている。僕はひとつしか嘘をつかなかった。

 

1970年、夏。

大学生の「僕」と友人の「鼠」、小指のない女の子の物語です。

 

「職業としての小説家」の中に、この小説を書き上げるまでのことも

書かれてていました。

「そうだ、僕にも小説が書けるかもしれない」という感覚と、

そこから書き始め、書き終え、もう一度書いて、応募して・・・という過程。

 

解決されない謎の含まれた物語ですが、

それについてはこちらでくわしく解釈されています。

村上春樹 イエローページ〈1〉 (幻冬舎文庫)

村上春樹 イエローページ〈1〉 (幻冬舎文庫)

 

 

職業としての小説家 (新潮文庫)

職業としての小説家 (新潮文庫)

 

 

 

続いて、こちら。

薔薇を拒む (講談社文庫)

薔薇を拒む (講談社文庫)

 

 施設で育った主人公は、陸の孤島にある屋敷で働き始めます。

秘密があるらしい同い年の同僚と、謎めいた住人、美しい令嬢。

穏やかな生活の中、陰惨な事件が起こり・・・

主人公がつきとおす嘘と、過ごす時間を思いました。

 「少しづつ足元が危うくなっていくような、物語ゆえのはかなさ」

(「あとがきのあとがき」から)

が好きな方はぜひ。

 

それから、こちらは嘘のように思えてもすべて実話。

嘘みたいな本当の話 (文春文庫)
 

 

「聞いたことのない音が聞こえた」「おばあさんの話」

「犬と猫の話」などをテーマに集められた、

誰かの身におきた数々の物語はおもしろく、

謎めいていて不思議で、ときどきぞっとします。