今日は4月1日、
ツイッターなどでも、楽しい嘘が振りまかれています。
だから今日は、それにちなんで「嘘」が印象に残る
本を紹介します。
まず浮かんだのは、こちら。
「嘘つき!」
彼女は間違っている。僕はひとつしか嘘をつかなかった。
1970年、夏。
大学生の「僕」と友人の「鼠」、小指のない女の子の物語です。
「職業としての小説家」の中に、この小説を書き上げるまでのことも
書かれてていました。
「そうだ、僕にも小説が書けるかもしれない」という感覚と、
そこから書き始め、書き終え、もう一度書いて、応募して・・・という過程。
解決されない謎の含まれた物語ですが、
それについてはこちらでくわしく解釈されています。
続いて、こちら。
施設で育った主人公は、陸の孤島にある屋敷で働き始めます。
秘密があるらしい同い年の同僚と、謎めいた住人、美しい令嬢。
穏やかな生活の中、陰惨な事件が起こり・・・
主人公がつきとおす嘘と、過ごす時間を思いました。
「少しづつ足元が危うくなっていくような、物語ゆえのはかなさ」
(「あとがきのあとがき」から)
が好きな方はぜひ。
それから、こちらは嘘のように思えてもすべて実話。
「聞いたことのない音が聞こえた」「おばあさんの話」
「犬と猫の話」などをテーマに集められた、
誰かの身におきた数々の物語はおもしろく、
謎めいていて不思議で、ときどきぞっとします。