唐桃の読んだもの。

読んできた本や漫画を、徒然に紹介していきます。

猫についての本を読みました。

貰ひ来し猫の子二匹「空」と「雨」

                    岩合光昭+石寒太「猫の恋」

 今日は一日雨となり、ふと上記の句を思い出しました。

 

猫の恋

猫の恋

 

岩合光昭は、TV番組「世界ネコ歩き」 でも有名な動物写真家です。

素敵な猫の写真と、猫の句がお互いのよさを引き立てあっていました。

あのほわほわした毛の感じや、手のひらからするりと逃げる背中が、

自分のそばにあるように感じます。

 

小説で、猫と言えば「吾輩は猫である」ですが、ここから派生した作品も読みどころ。

 東京の家で溺れたはずの吾輩、ふと意識を取り戻したらそこは上海だった。

自分はどうしてここにいるのか、考えつつも野良の日々を暮らしていた吾輩は、

東京での飼い主である苦沙弥先生が殺害されたと知る・・・。

夏目漱石本人が描いたんじゃないかと思わせる文体と、

あちこちから上海にやってきた猫たちの推理が楽しい一冊です。