がおもしろかったので、今日はぬいぐるみについて書いている本を紹介します。
子どものころから何十年もいっしょに過ごすうちに、
ちょっと…いや、かなりぼろぼろになってしまったぬいぐるみたち。
U2のボノやミスター・ビーンのクマをはじめとした、愛の重みを一身に受けた
ぬいぐるみたちの姿を、笑いや涙の思い出が詰まった文章とともに紹介します。
あちこちすりきれて、やぶけて、ぼろぼろになったぬいぐるみには
縫いなおした跡があるものもけっこうあって、
持ち主の思い出と一緒に、流れてきた時間や、かけてきた愛情を感じます。
著者のHP(英語)から、他の写真も見られます。
ぬいぐるみ好きだった少女がぬいぐるみ好きな大人になり、
大切なぬいぐるみを持つ同志をみつけ、写真と一緒に思いを聞いたものです。
作者は北欧雑貨店「マルカ」を経営しているので、
そのつながりでか、この本に出てくる人も個人でお店を開いている人が多いようでした。
蚤の市で見つけた、雑貨の買い付けで出会った、などのはじまりや、
ぬいぐるみのプロフィールも楽しいです。
作者のうさぎ山ごんぞうさんのように、ぬいぐるみにつける名前は、
人やペットとはまた違う良さがありますね。
そしてぬいぐるみといえば、新井素子。
家には4000匹以上のぬいぐるみを置く、専用の棚があるとか。
「わにわに物語」などのエッセイでは出会いや生活を、
「くますけと一緒に」ではホラーを書いており、
ぬいぐるみが好きな人はたくさんいても、
こんなに深いつきあいかたをしている人は稀だと感じ入ります。