唐桃の読んだもの。

読んできた本や漫画を、徒然に紹介していきます。

雨が印象的な本を読みました。 ~ 佐藤秀明「雨のくに」、吉田篤弘「流星シネマ」 、武田康夫「虹の図鑑 ーしくみ、種類、観察方法ー」

最近は晴れている日がほとんどで、太陽がかんかん照りつけるこのごろ。 

ちょっと涼しくなりたくて、今日は雨が印象的な本を紹介します。

 

雨のくに

雨のくに

  • ピエブックス
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 佐藤秀明「雨のくに」

 

雨の写真を撮り歩くということは

果てしなく歩き続けることだと気がついた。

 

www.hideakisato.com

四季それぞれの雨が、各地の写真と一緒に紹介されています。

夏の雨でいえば、

人が駆け込んでくるような激しい雨は、主従雨(あらぶりのあめ)。

伊豆地方の船乗りの言葉から、筍梅雨(たけのこづゆ)。

竹林に降る雨を竹雨(ちくう)。梅雨入り時期の雨を墜栗花(ついり)。

虫時雨は虫の声を、川音の時雨(かわとのしぐれ)は水音を雨にたとえたそうです。

雨の名前を知ることは、花の名前を知るように、1つ1つが印象深く記憶に残ります。

 

 吉田篤弘「流星シネマ」

 

人生の季節は冬に向かっているけれど、

何度でも再生し、何度でもやり直せる。

 

見えないもの、聴こえないものを大切に紡いできた、

優しい物語の名手による待望の長編小説。

 

都会のへりの窪んだところにあるガケ下の町。

僕はその町で、〈流星新聞〉を発行するアルフレッドの手伝いをしている。

深夜営業の〈オキナワ・ステーキ〉を営むゴー君、

メアリー・ポピンズをこよなく愛するミユキさん、

「ねむりうた」の歌い手にしてピアノ弾きのバジ君、

ロシアン・コーヒーとカレーが名物の喫茶店〈バイカル〉を営む椋本さん、

ガケ上の洋館で、〈ひともしどき〉という名の詩集屋を営むカナさん――。

個性的で魅力的な人々が織りなす、静かであたたかな物語。

 

www.bookbang.jp

印象的な雨の描写がたくさん出てきます。

少年のころ、森で友達がケガをしたときの雨。

中学生のころの、ボートで川を下るときの雨。

またとない音楽が紡がれる夜の雨。

今見ているものと絡まるように、昔のことが思い出されて、

すくいあげられた昔が、今とも、未来ともつながっているのだと思いました。

 

www.sankei.com

 

そして、雨の後には虹が見られます。

 武田康夫「虹の図鑑 ーしくみ、種類、観察方法ー」

さあ、虹を見つけに出かけよう!

「虹」とは何か、どんなときに見られるか、虹の仕組みから、種類、探し方、撮影方法まで、220点もの写真・イラストとともに解説。さらに、虹を取り巻く文化の紹介やコラムにより、虹の知識も深まります。

 

作者は元高校教諭で、”空の探検家”としても活動しているそうです。

この本では、なかなか見られないような虹についても詳しくなれます。

二重の虹、白い虹、飛行機から見える虹、丸い虹、

虹ではないけど虹色の自然現象・・・

どういう理由でおきるかわかっていても、やっぱり虹は不思議なもので、

見つけたら近くの人に知らせたくなります。

 

note.aktio.co.jp