今は子どもむけになっている昔話や童話は、
本当は残酷なものだったのだ・・・という設定のマンガや小説が、
流行ったときがありました。
今はもう、定番になっているのでしょうか。
www.kawade.co.jp新装版として、新しく出版されたそうです~。
これも読んでみたいですね。
語りなおしも行われていますが、
昔から話されてきた物語は、いろんな理由があるにしても
単純におもしろいからいままで残されてきたのだし、
普遍的なものがあるから、今でもそれをもとにした物語が
生まれているのだと思います。
今日は、そんな童話を原作にしている本を紹介します。
「だいたいだね、昔話なんてもんは、人が語りついでこそ、まともにつたわっていくもんだ。 本なんかにしちまったら、ろくなことになりゃしねえ。」
オーストリアのウィーンにあるシュテファン大聖堂前の広場で、仮装行列を見学していたわたしにこう話したのは、かつて「ブレーメンの音楽隊」のどろぼうだったと名乗る男、アンドレ・トーアでした。それから立て続けに、昔の軍隊の制服を着た青年と、いかにも童話から出てきたというようなかっこうの老婆がやってきて、それぞれ「白雪姫」と「靴屋の小人」の話をしていったのです……。
この本は、わたしが聞いた、その3つのふしぎな話を日本語になおしたものです。物語の脇役、サブキャラたちが語る、あっとおどろくうちあけ話を3編収録した短編集第2弾。
実はあのときああだったんだ、と物語の登場人物が語ることで
おはなしはまた違った姿を見せます。
原作にそんな人物は出てこなかったけれど、
この物語の中でそう名づけられたから、そういう人として存在する。
この本ではそこにしかいない、固有の人物を作ったのだと思いました。
個人ではなく、個性を作ったのが、こちら。
おおきな枠としては、姉が幼い弟に語るおとぎ話なのですが、
メインはその改変された物語。
もし、鶴の恩返しのツルが機織りが苦手だったら?
白雪姫の魔女が努力家だったら?
人魚姫の声とひきかえにつけてもらった人間の足・・・
あれって、どこから来た?
物語が終わったから言えるツッコミや、意外なつながり。
しっかり笑えて楽しめる、新しい解釈です。
もしコミケ参加者が童話の主人公だったら――。童話の主人公たち(?)がコミケをめぐって繰り広げる、抱腹絶倒シュールギャグ!
基本的にみんなポジティブなので読んでいて楽しいです。
とまどい、あわて、衝撃を受ける・・・
なんともいえない表情がいい。
裏話によれば、
「キャラクター同士お互いリスペクトしている関係が好き」とあって、
ストレスのなさはそういうところからきているのかな、と思いました。