著者と父親の、そして著者と息子の、家族と食事についてのエッセイです。
まず台湾の読者向けに書き下ろされ、
そのあとに日本でも発売された本なんだとか。
知らない人との距離が縮まり、一緒にいても緊張しなくなっていくことを
「時間というものがまるでおいしい漬物や、
おなかに優しいヨーグルトみたいに私たちの関係に発酵をもたらして、
人と人が家族のようになる」と表現していたのが印象に残りました。
表紙と挿絵を描いているSoupy Tangも台湾の人だそうで、
絵にもどことなくそこの雰囲気を感じました。
そう、私は台湾に行ったことがあるんです。
お茶がおいしくて、やっぱり水が違うんだな~、と思いました。
猫も見ましたよ。
階段があちこちに伸びている九份(ジォウフェン)のお土産屋で
棚と天井の隙間に潜んでいたり、
十分(シーフェン)で線路を枕にゴロゴロしていたり、大きなバッタを狙っていたり。
そんな台湾の猫がたくさん出てくるのが、こちらです。
漢方薬局のフェイ、果物屋さんのトラとタピオカ、書店の三毛・・・等々
台湾のお店と、そこで愛されている看板猫のフォトエッセイです。
猫がかわいいし、ひとつひとつのお店も昔ながらといった様子。
行ってみたくなります。
作者は猫が大好き。ボランティア活動も多く行っているそうで、
台北郊外の旧炭鉱町、侯硐を猫好きの集まる猫村に変えた人でもあるそうです。
同じように、いろんな国を旅している様子を描いているのがこちら。
グレゴリ青山「旅のうねうね」
kzmr.net ネパールのカトマンドゥ、ミャンマーのヤンゴン、三重県の伊勢神宮、
ベトナムのサデック・・・作者が訪れた国で、
そこで生きている人の人生を垣間見るエッセイコミックです。
それは船の航跡のような、「うねうねとした思い出の模様」。
台湾についてもいろんなエピソードが描かれています。
公園の榕樹(がじゅまる)や、リスにエサをあげるおじいさんの様子など、
自分の似ているものを見た時の記憶とも重なっていきます。
本好きの日本人がここに来ると必ずふらふらになるという
誠品信義店には行ってみたいですね~。
これからの目標にしましょう。