唐桃の読んだもの。

読んできた本や漫画を、徒然に紹介していきます。

写真について説明する本を読みました。~大竹昭子編「この写真がすごい」、赤瀬川原平「鵜の目鷹の目」

この写真がすごい2008この写真がすごい2

大竹昭子「この写真がすごい」

 プロの写真家もアマチュアも、発表された媒体も関係なく選ばれた

「ちょっと気になる」写真。

ただきれいだけじゃない、繰り返し見たくなる、どこか不思議な写真。

そのどこに惹かれるのか、編者が短い文章にしています。

 

この本が作られるまでの詳しい経緯や、具体的な写真は、

ほぼ日刊イトイ新聞」の記事にも書かれており、

見ている方の視界さえ変える写真というものについて

考えずにはいられませんでした。

 

www.1101.comあ

 まず写真を見て、文章を読む。

そうして、自分が見ていたようで見ていなかった、

目に写しているだけだったものに気づく。

そしてまた写真を見たとき、印象は変わっている。

そういう詳しさを、もっとつきつめたものがこの本です。

 

鵜の目鷹の目

赤瀬川原平「鵜の目鷹の目」

 

世の中で何が面白いといって、

言葉の届かないものがいちばん面白いのだ。

 

写真に写っているものを、よくみる。

よくよく見る。鵜の目鷹の目で観る。

 

たとえば、「木村伊兵衛写真全集」からの一枚。

昭和22年11月16日に、銀座で撮られた写真を見る。

街角で男が2人話しているようなのだけど、

その服装を見る。2人の関係を想像する。

どんな会話をしているのか妄想する。

ここは銀座のどこなのか考える。

映画のポスターに描かれた俳優を見る。小さく写ったガラス瓶を見る。

ちょっとふくらんだ、あれはコーラの瓶?

これは名作と呼ばれる白黒写真を、うのめたかのめで見つめ

おもしろさを発見していく本です。