唐桃の読んだもの。

読んできた本や漫画を、徒然に紹介していきます。

百物語を読みました。

 百。

一つ一つ集められた物語は、

百集まることによって、また新しい形が生まれます。

 

新耳袋―現代百物語〈第1夜〉 (角川文庫)

新耳袋―現代百物語〈第1夜〉 (角川文庫)

 

 たぶん、このシリーズで百物語の楽しさを知ったのだと思います。

一夜で百話を語り尽くすおもしろさは

 「女たちの百物語」「男たちの百物語」が、教えてくれたのですが

それはまたの機会に。

 

このシリーズには、因果関係がわかりやすいもの。

キツネかタヌキに化かされたようなもの。

何だったのかわからないもの。等々、

奇妙で、不思議で、ぞっとする話がたくさん収められています。

 

うたう百物語 Strange Short Songs (幽ブックス)

うたう百物語 Strange Short Songs (幽ブックス)

 

 

 百年に渡る奇妙な味の短歌と、

そこから生まれた掌編百話。

見開き2ページにおさまるような長さの物語に、

密かな息づかいを感じました。

 この歌からこの物語が生まれたのか、と掌編を読み、

この物語はこの歌から生まれたのか、と短歌を読みます。

読み返す度、違うものが印象に残る本です。

 

中国百物語

中国百物語

 

 

中国の怪奇譚を紹介するメールマガジンから、

生まれた本だそうです。

もとが客観的な記録であっただけに、

簡潔で分かりやすい文章なのだけど、

わかりやすいオチも解釈もないので、

キツネにつままれたような気分になりました。

 その分、あとを引きます。