唐桃の読んだもの。

読んできた本や漫画を、徒然に紹介していきます。

服についての本を読みました。~ 久世番子「神は細部に宿るのよ」、大田垣晴子「日用服飾事典」

新井素子が、エッセイでこういうことを書いていたんです。 たしか、吾妻ひでおのイラストがかわいい「ひでおと素子の愛の交換日記」。 手元にないので記憶で書くと、 自分は時々、インタビューとか受けて雑誌に載る。それで、写真を見た人から「いつも同じ服…

幽霊の出てくるミステリーを読みました。~ 有栖川有栖「濱地健三郎の霊なる事件簿」、赤川次郎「怪談人恋坂」

幽霊や怖い話といえば夏のもの、という印象があります。 8月のうちに、そんなミステリーを紹介します。 濱地健三郎の霊なる事件簿 濱地健三郎シリーズ (角川文庫) 作者:有栖川 有栖 KADOKAWA Amazon 有栖川有栖「濱地健三郎の霊なる事件簿」 心霊探偵・濱地…

雨が印象的な本を読みました。 ~ 佐藤秀明「雨のくに」、吉田篤弘「流星シネマ」 、武田康夫「虹の図鑑 ーしくみ、種類、観察方法ー」

最近は晴れている日がほとんどで、太陽がかんかん照りつけるこのごろ。 ちょっと涼しくなりたくて、今日は雨が印象的な本を紹介します。 雨のくに ピエブックス Amazon 佐藤秀明「雨のくに」 雨の写真を撮り歩くということは 果てしなく歩き続けることだと気…

写真が楽しい絵本を読みました。~谷川俊太郎「なおみ」、今井昌代・ヒグチユウコ「カカオカー・レーシング」、 マーガレット・ワイズ・ブラウン「せかいをみにいったアヒル」

絵本といえば、名前通りに絵を主としたものが多いのですが、 写真をメインにした絵本、というのも結構あるのです。 こんな賞もありました↓ shashinehon.jp 本の中の世界が、絵とはまた違うかたちで立体的にあらわれるところが好きです。 今日はそんな絵本に…

藝大について書いている本を読みました。~あららぎ菜名「藝大受験ものがたり」、二宮敦人「最後の秘境東京藝大 天才たちのカオスな日常」

ブルーピリオド(10) (アフタヌーンコミックス) 作者:山口つばさ 講談社 Amazon を読んだので、今日は藝大についての本を紹介します。 私がはじめて芸大というものを知ったのは、 投稿雑誌「ファンロード」に連載されていたレポ漫画でした。 作者が予備校…

大阪が舞台の本を読みました。~ 平野暁臣「「太陽の塔」岡本太郎と7人の男たち」、東野圭吾「浪花少年探偵団」、津村記久子「まぬけなこよみ」

これまでで2回、大阪に行ったことがあります。 1度は修学旅行の時。とはいえその時はUSJに行ったようなもので、 もう1回はみんぱくに行ったようなものでした。 モノレールに乗っていると、丘からぬっとあらわれる 太陽の塔が印象的でした。 「太陽の塔」岡…

Junaidaの本を読みました。~「怪物園」「michi」「の」

ぼくらの町に、怪物たちが、やってきた。 怪物園 (福音館の単行本) 作者:junaida 発売日: 2020/12/04 メディア: 単行本 先日3冊目の絵本「怪物園」を出版した画家のjunaidaは、 伊坂幸太郎「逆ソクラテス」の表紙の方でもあります。 まずはこちらのインタビ…

修道士が登場する本を読みました。エリス・ピーターズ「聖女の遺骨求む」、青池保子「修道士ファルコ」 、山田正紀「天正マクベス」

喜国雅彦の「本格力」が面白かったので、 そこに出てきた小説を紹介します。 聖女の遺骨求む ―修道士カドフェルシリーズ(1) (光文社文庫) 作者:エリス ピーターズ 発売日: 2003/03/12 メディア: 文庫 エリス・ピーターズ「聖女の遺骨求む」 時代で言うと12世…

小学校の先生だった人が書いた本を読みました。~岡田淳「プロフェッサーPの研究室」、はやみねかおる「めんどくさがりなきみのための文章教室」、さとうかよこ「鉱物きらら手帖」

出先の図書館で 岡田淳「プロフェッサーPの研究室」を読み、 小学校のころも、この人の本をよく読んでいたな、と思い出しました。 それがきっかけになったのか、最近ちょくちょくめくっています。 今の言葉でそのとき感じたことを思い起こせば、 周りも自分…

砂漠の本を読みました。~伊坂幸太郎「砂漠」、村山由佳「遥かなる水の音」、美奈子アルケトビ「砂漠の我が家」

パソコンを新しくして、 画面の見え方ががらりと変わりました。 変換機能や速度も上がってうれしい限り。 これからも、ぼちぼち更新していこうと思います。 最近読んだ、伊坂幸太郎の「砂漠」がおもしろかったので、 今日は砂漠について書かれた本を紹介しま…

ちょっとお休みします。

閲覧ありがとうございます! 長年使っていたパソコンが、とうとう動かなくなりました。 CDが聞けなくなっても、モニター中央に謎の線が入ってとれなくなっても、 だましだまし使っていたのですが・・・ 新しいものを手に入れるまで、次の更新はお待ちくださ…

仕事を紹介する本を読みました。~三浦しをん「ふむふむ」、グレゴリウス山田「十三世紀のハローワーク」、ナンシー・リカ・シフ「世にも奇妙な職業案内」

水仙が咲き出してだんだん春、と思ったら寒さがぶり返してきて、 毎年のことながらあと2ヶ月くらいでコートがいらなくなるのが 不思議です。 今日は、いろんなところでのお仕事の本を紹介します。 グレゴリウス山田「十三世紀のハローワーク」 中世欧州を中…

童話が原作にある本を読みました。~斉藤洋「サブキャラたちのグリム童話」 安堂友子「マチ姉さんの妄想アワー」おのでらさん「コミケ童話全集」

今は子どもむけになっている昔話や童話は、 本当は残酷なものだったのだ・・・という設定のマンガや小説が、 流行ったときがありました。 今はもう、定番になっているのでしょうか。 www.kawade.co.jp新装版として、新しく出版されたそうです~。 これも読ん…

科学者について書いた本を読みました。~かこさとし「科学者の目」、高野文子「ドミトリーともきんす」、STANDARDBOOKS

かこさとし「科学者の目」がおもしろかったので、 今日は科学者の本を紹介します。 kakosatoshi.jpかこさとしは からすのパンやさんや、だるまちゃんとてんぐちゃんなどの 絵本でも有名な人なので、こんな絵も描くんだねえ、というのが 第一印象でした。名前…

おじさんが活躍する本を読みました。~山下哲「カワイイもの好きな人々。(ただし、おじさんの部)」、本の雑誌編集部「本の雑誌 おじさん三人組が行く!」、斉藤洋「ぼくのおじさん」

以前、飲食店でアルバイトをしていたことがあります。 ある日、ガテン系のおじさんが定食を注文して、 手を合わせて「いただきます」と言ったときに「かわいい」と感じました。 ギャップ萌というのか、おじさんが、一人で、きちんと挨拶をしている、 という…

砂丘を書いている本を読みました。~恩田陸「不連続の世界」、林明子「こんとあき」、植田正治「砂丘 La Mode」

これまで、鳥取砂丘に2回行ったことがあります。 正面入り口というか、一番人がたくさんいるところというか、 バス停「鳥取砂丘」のそばから入ったのが最初。 2回目はそこからちょっと離れた、防風林から。 松林の中には人もほとんどいなくて、砂の上を歩い…

安全運転をしたくなる本を読みました。~東野圭吾「天使の耳」、梶研吾・樹崎聖「交通事故鑑定人 環倫一郎」、伊坂幸太郎「ガソリン生活」

乗用車について、ほとんど知識がありません。 車のメーカーを知らない、分類を知らない、 最寄りのガソリンスタンドがどこにあるかは知っていても、 ハイオクとレギュラーがどう違うのかを知らない。 知識がないとどうなるかというと、 車について解像度が低…

フクロウについて書かれた本を読みました。~パカチャン「フクロウ、検討中」、 げんさん・黒須みゆき「もふもふフクロウ ガルーさんの休日」、真木広造「日本の梟」

10年ひとむかし、というならふたむかし前のころ。 「中居正広のボクらはみんな生きている」というTV番組がありました。 動物をメインにしたクイズ番組で、 そこでフクロウについての問題が出ていたのを覚えています。 Q.暗い中でも、フクロウやミミズクが木…

北海道が舞台の本を読みました。 ~佐々木倫子「動物のお医者さん」、宮下奈都「羊と鋼の森」、沙村広明「波よ聞いてくれ」

初めて静岡を知ったのはちびまる子ちゃんで、 春日部を知ったのはクレヨンしんちゃんで、 北海道を形作ったのは動物のお医者さんです。 どれも小学生のときに読んだものなので、 つくづく最初に読んだものは、印象に残るものだと思います。 佐々木倫子「動物…

お酒とおいしいものの本を読みました。~北森鴻「蛍坂」、石持浅海「Rのつく月には気をつけよう」、菅野彰「おうちごはんは適宜でおいしい」

ようやく涼しくなってきたこのごろ、 おいしいお酒と食事の本を紹介します。 北森鴻「蛍坂」 「この街で、オレを待ってくれる人はもう誰もいない」 戦場カメラマンを目指すため、恋人・奈津実と別れた螢坂。 16年ぶりに戻ってきた有坂祐二は、その近くのビア…

犬と映画の本を読みました。 ~「惑星シベルのグッド・犬・ハンティング」、吉田篤弘「レインコートを着た犬」

飼ったことはないけど、犬が近くにいるのもいいな~。 そう思えるのは、言葉を尽くしてくれる人がいるからだと思います。 犬のよさについて。犬の見ているものについて。 今日は犬と、映画が出てくる本を紹介します。 犬なくして映画は語れない! 映画と犬好…

羽根の写真を眺めました。~藤井幹「世界の美しき鳥の羽根:鳥たちが成し遂げてきた進化が見える」、松原卓ニ「美しき羽毛」、叶内拓哉・高田勝「原寸大写真図鑑 羽」

最近このページを見つけて、おもしろく読みました。 人間と鳥の特別な関係について書かれています。 鳥の利用 | 人と鳥の文化誌 細川博昭 | web春秋 はるとあき 今日は鳥の中でも、 鳥の羽根を中心にした写真集を紹介します。 藤井幹「世界の美しき鳥の羽根…

「ぶた」が出てくる本を読みました。 ~松本救助「ブタが好きすぎてハンガリーの国賓に選ばれました」、矢崎存美「ぶたぶたのいる場所」、アントワネット・ポーティス「きがきじゃない」

松本救助「ブタが好きすぎてハンガリーの国賓に選ばれました」 くるくる巻き毛のブタが、ハンガリーでは「食べられる国宝」!? ブタ大好きの漫画家が、ブタのマンガを描いたら、なぜか国賓としてハンガリーに招待されることに! イケメン首相にキスの挨拶を…

お墓参りに行く本を読みました。~大塚英良「文学者掃苔録図書館」 、安堂友子「日本文学(墓)全集 時どきスイーツ」、山崎ナオコーラ「文豪お墓まいり記」

5年ほど前に住んでいたところは、 すぐ近くにお寺があり、 ときどきお線香の香りが漂ってきました。 家からちょっと歩けば着くような場所にお墓があると、 お盆以外の時でもお参りがしやすそうだと思いました。 そんなお墓参りの中でも、 「文豪や武将など、…

スパイス・ハーブについて書かれた本を読みました。 こいしゆうか・印度カリー子「私でもスパイスカレー作れました!」、青木幸子「ぴりふわつーん」、大田垣晴子「うちの香草 育てる 食べる 薬味とハーブ18種 」

以前モスバーガーに行ったとき、 レジでこんなものが売っていました。 www.1101.com たまたまその日はカレーが残っていたので、一袋買ってみました。 夕食にいつもの皿にごはんを盛って、カレーをかけて、 これもふりかける。 一口食べて、驚きました。 辛く…

江戸が舞台の妖怪話を読みました。~霜島けい「のっぺら あやかし同心捕物控」、畠中恵「しゃばけ」、 宮部みゆき「あやし」

霜島けい「のっぺら あやかし同心捕物控」 南町奉行所定町廻り同心の柏木千太郎は、腕が立ち情に篤く正義感にあふれた江戸の人気者。――ところが、一つだけ変わったところが。彼には、顔がない。つまり、のっぺらぼうなのだ! 不器用だが心優しい同僚の片桐正…

1から俳句を知っていく本を読みました。~ 五味太郎「俳句はいかが」、佐藤文香・編「俳句を遊べ!」、本田「ほしとんで」

小説でも日記でも、100年以上前の人が書いたものに 親しみと共感をもつときがあれば、 ちょっとわかんないな・・と首を傾げるときもあります。 それは、今出版されている作品と同じように。 明治・大正時代の作家はもちろん、 今でもいろんな作家が俳句を…

美術館ではたらく人の本を読みました。 ~宇佐江みつこ「ミュージアムの女」、オノユウリ 「美術館で働くということ 東京都現代美術館学芸員ひみつ日記」、難波祐子「現代美術キュレーター・ハンドブック」

休館していた美術館も、あちこちで再会してきました。 でも私の行きたかった大原美術館は、空調工事を行うため 8月すぎまで休館する模様。今年のうちに行けたらいいなあ。 その代わりに、というのも何ですが 今日は美術館ではたらく人の本を紹介します。 宇…

切り絵の本を読みました~篠田香織「私家版生物図鑑」、「福井利佐切り絵作品集 KIRIGA」、蒼山日菜「レース切り絵」

江國香織 「流しのしたの骨」の語り手である 大学生のこと子は折り紙が好きです。 はじめて作るものでも、やりかたを丁寧になぞっていけば できあがるところが好き、と言っていました。 私にとってのそういうものは切り絵だと思います。 1から作品を作れる…

博物館について書かれた本を読みました。~三浦しをん「ぐるぐる♡博物館」、 松岡宏大「ひとりみんぱく123」

ここ数年は旅行のついでに、とか 企画展目当てに、と言うことが多く、 その建物に何度となく足を運ぶ、ということはぐっと少なくなりました。 博物館の話です。 美術館でも、図書館でも、何かのついでに行ける距離にあるというのは いいもので、何度も通うた…