唐桃の読んだもの。

読んできた本や漫画を、徒然に紹介していきます。

江戸が舞台のミステリ小説を読みました。宮部みゆき「初ものがたり」、半七捕物帳傑作選「読んで、半七!」、都筑道夫「なめくじ長屋捕物さわぎ」

現代社会でのミステリ小説も好きですが、 特有の背景をもつものも、また違うおもしろさがあると思います。 その時代や、場所だからできるトリックがあったり、 価値観や決着のつけかたが違っていたり。 なので、今回は江戸時代が舞台のミステリーを紹介しま…

wagashi asobi について書かれた本を読みました。~うめ(小沢高広/妹尾朝子)「おもたせしました。」、BMFTことばラボ「ふわとろ SIZZLE WORD 「おいしい」言葉の使い方」

東急池上線、長原駅から歩いてほど近いところにあるのが、 wagashi asobiのアトリエです。 wagashi-asobi.com ここで売っているお菓子は、絞りこまれた2種類。 ドライフルーツの羊羹と、ハーブの落雁です。 羊羹も落雁も、私にとっては 出されたら食べるけど…

雑草について書かれた本を読みました。~吉本由美「みちくさの名前。雑草図鑑」、多田多恵子・大作晃一「美しき小さな雑草の花図鑑」

自然破壊が叫ばれているのはずいぶん前からですが、 さすがに外を歩いているとき、草の一本も目に入らないというのは なかなか特殊な環境ではないかと思います。 とはいえ、その名前や植生を知っているかと言えばそれも微妙な話。 よく見るあの草、草むしり…

単位について書かれた本を読みました。~米澤敬「はかりきれない世界の単位」、世界単位認定協会「新しい単位」

エラ・フランシス・サンダース「翻訳できない世界のことば」 の、 新刊広告からこの本を知りました。 同じシリーズになっているんですね~。 ここで紹介されているのは、 50の「近代化とともに使われなくなった、人間味あふれる」単位。 たとえば髭秒、は1秒…

ユリイカ2018年10月号「図鑑の世界」を読みました。

青土社 ||ユリイカ:ユリイカ2018年10月号 特集=図鑑の世界 もともとこの雑誌は好きで、よく読んでいたのですが 今回は特に読み応えがありました。 あの図鑑ができるまでにはこういう過程があったのか、 こんな目的で作られていたのか、こんな工夫があった…

「MINIATURE LIFE展 ~田中達也 見立ての世界~」を見にいきました。

www.youtube.com9月23日(日)まで、日本橋高島屋で 「MINIATURE LIFE展 ~田中達也 見立ての世界~」 が行われています! 上記のムービーに使われているジオラマも展示されていて、 いろんな角度から見てきました。 この方の作品の中では、ブロッコリーがサバ…

ビールがおいしそうな本を読みました。~西澤保彦「麦酒の家の冒険」、恩田陸「酩酊混乱紀行」

ばーっと汗をかいて、熱くてのどがかわいて、 疲れているときのビールはいいですよね。 炭酸の刺激も、あの苦味もひときわおいしく感じられる。 グラスが冷えていればもっといい。 今日はそんなおいしさを実感できる本を紹介します。 大学の友人4人が、迷い…

「デザインあ」の本を読みました。~岡崎智弘「デザインあ 解散! の解」、「デザインあ 解散! の散」

www.miraikan.jst.go.jp 日本科学未来館で10月18日まで行われている 「デザインあ」展を見に行きました。 ここではお弁当に入った梅干しの気持ちを知ることも、 デッサンをしてみることも、歯車となって回りながら通路を進むことも、 四方を囲むスクリーンに…

靴について書かれた本を読みました。~ジョン・ピーコック「Shoes」、えすとえむ「IPPO」、園田ゆり「あしあと探偵」

立って歩けるようにもなれば、 それは靴を履くこととほとんど同じ意味でありました。 これまで履いてきた何十足を思い出すような、 靴について書かれた本を紹介します。 この本、ジョン・ピーコックの「Shoes」では、 3000年以上前のサンダルから現代の…

ますむらひろしの本を読みました。~「 ATAGOAL×HOKUSAI」、「ゴッホ型猫の目時計」、吉本ばなな「ばななブレイク」

現在、両国駅近くにあるすみだ北斎美術館では 8月26日(日)まで「ますむらひろしの北斎展」が行われています。 この人の漫画を小学生の時知ってから、 もう10年以上読みつづけているので嬉しく、 私も会場を行ったり来たりしながらじっくりと楽しみました。 …

あったかもしれないものの本を読みました。~原研哉「デザインのデザイン」、穂村弘・パンタグラフ「パラレルワールド御土産帳」

漫画や小説では、 ときどきキャラクターや物語の初期設定が載っているものがあります。 私は以前から、そういうものが好きでした。 たぶん、最初に意識したのは 和月伸宏の「るろうに剣心」だったと思います。 このキャラのモデルにしたのは誰か、デザインは…

写実画・細密画について書かれた本を読みました。~月刊美術編集部「写実画のすごい世界」、宮部みゆき「ステップファザー・ステップ」

写真のようにリアルな作品を、絵画という形で見せる。 それが写実画です。 とはいえ、定義は様々あるようで 写実絵画を専門に収集している、ホキ美術館のHPによれば 「写実絵画とは物がそこに在る(存在する)ということを描くことを通して しっかり確かめよ…

インドについて書かれた本を読みました。~松岡宏大・野瀬奈津子「持ち帰りたいインド」、「タラブックス インドのちいさな出版社、まっすぐに本をつくる」、U-zhaan「ムンバイなう インドで僕はつぶやいた」

私がインドをはじめて意識したのは、椎名誠のエッセイででした。 たしか本文に、 車に乗ったときに窓から入る風が、 ドライヤーを吹きつけられているようだ と書かれていて、それが印象に残っています。 子供心に、熱風を感じました。 そんなインドで作られ…

カレーについて書かれた本を読みました。~阿川佐和子など「アンソロジー カレーライス!」、カラスヤサトシ「カラスヤサトシの日本びっくりカレー」、清水義範「12皿の特別料理」

鉄腕DASHで、企画「俺たちのDASHカレー」がはじまったとき、 私もカレーを食べていました。 何をどう入れても大概の場合どうにかなるものが、カレー。 学校でも、家庭でも、カレーと無関係に過ごしてきた人は 少ないんじゃないかと思うくらいです。 なので、…

アメリカでの日常について書かれた本を読みました。~近藤聡乃「ニューヨークで考え中」、ユペチカ「サトコとナダ」

起きてご飯を食べてお仕事してちょっと好きなことをして その他もろもろもして眠る、日常。 もちろんそれは世界中で行われているものだけど、場所が違えば またいろんなところが変わってくるのだと思います。 今回は、アメリカでの日常を描いている漫画を紹…

セーラー服について書かれた本を読みました。~森伸之「私学制服手帖 エレガント篇」、酒井順子「着ればわかる!」

文京区にある「弥生美術館・竹久夢二美術館」では、 6月24日(日)まで、「セーラー服と女学生」展が行われています。 中村佑介のポスターが印象的なこの展示では、 多くのイラストや雑誌、実物などの資料で、 セーラー服の魅力を教えてくれました。 それにち…

手紙に関わる本を読みました。~吉田篤弘「遠くの街に犬の吠える」、藤井咲子「おじいちゃんの封筒」、久保田沙耶「漂流郵便局 届け先のわからない手紙、預かります」

世に「偶然」と称するものは多々あります。 しかし、ぼくとしては、あのときのあの出会いだけに「偶然」を使いたい。 でなければ、これほど沢山の手紙を書きつづけてきた理由が わかりません。 ぱあっと、情景が浮かぶ本でした。 たとえば、桃を切る感触、 …

くらやみについて書かれている本を読みました。~村上春樹「騎士団長殺し」、茂木健一郎withダイアログ・イン・ザ・ダーク「まっくらな中での対話」

「光の99,965%を吸収する物質」というものを、ネットで見かけました。 ペンタブラックと名づけられたそれは、ほとんど光を反射しないので、 物があるというよりも、 ただ切り取られた暗闇があるようでした。 それがとても印象に残ったので、 今日は「くらや…

犬が出てくる本を読みました。~エクスナレッジ「空飛ぶ犬たち」、宮部みゆき「パーフェクト・ブルー」、みやもとかずよし「こまいぬ」

犬が飛ぶ。 跳び上がった空中で、体勢を変える。 芝生の上を駆ける、雪原を跳ねる、花畑で遊ぶ。 フリスビーに飛びかかる、 ボールに向かって跳ぶ、 大勢で柵を飛び越える。 鼻や毛並みがぴかぴかしていて、 躍動感があふれ、 見ているこちらもわくわくして…

夢枕獏の「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」と、そのコミカライズを読みました。

先日、映画「空海ー美しき王妃の謎」を、見てきました。 夢枕獏の原作「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」が 好きだったので興味を持ったのですが、 なるほどここを削って、ここを付け足して、 こういう風に変えたのか、という違いが面白く、 女性の衣装や髪型、…

カエルに興味がわいてくる本を読みました。~草野心平「蛙のうた」、松橋利光・高岡昌江「ずら~りカエル ならべてみると・・・」、高山ビッキ「かえるる カエルLOVE111」

るてえる びる もれとりり がいく。 ぐう であとびん むはありんく るてえる。 ではじまる詩を知ったのは、 北村薫の「スキップ」ででした。 それが草野心平と結びついたのは、ずっとあとのことです。 この福島生まれの詩人は、 カエルを題材とした詩をたく…

ハングルについて書かれた本を読みました。~荒川洋治「ぼくのハングル・ハイキング」、茨木のり子・金裕鴻「言葉が通じてこそ、友だちになれる」、四方田犬彦・金光英実「ためぐち韓国語」

語学というのは、習得を目ざすことではないという気持ちがある。 しゃべれるとか、話せるとか、 そんなことはどうでもいいとはいわないが、 学習をとおしてその人がふれていくもの、 みずからにおいて見出したものが 重要だという点は忘れたくない。 と、詩…

イスラエルに関わる本を読みました。~ナタリー・ベルハッセン/ナオミ・シャピラ「紙のむすめ」、大桑千花「エルサレム・クロック イスラエルの春夏秋冬」、浅暮三文「似非エルサレム記」

イスラエル、とちょっと検索してみると 物騒なニュースがたくさん出てきますが、 それはあくまで一面で、 美しいところ、楽しいところもたくさんあるのですよね。 今日は、そんな本を紹介します。 これは、飯田橋近くにある印刷博物館での企画 「世界のブッ…

歌や句の本を読みました。~正岡子規・天野祐吉「笑う子規」、倉阪鬼一郎「怖い俳句」、西加奈子・せきしろ「ダイオウイカは知らないでしょう」

2018年、初めての更新です。 今年もいろんな本を読んでいきたく思いますので、 よろしくお願いします。 最近は、短歌や俳句の本を読むようになりました。 とはいえ詩の歴史は長いので、 それだけではおもしろさがわからないものもあります。 わかりやす…

夏目漱石の本を読みました。~いとうせいこう×奥泉光「漱石漫談」、夏目漱石「行人」、香日ゆら「先生と僕」

2017年は夏目漱石生誕150周年だそうで、 いろんなところでそれにちなんだイベントが行われていました。 この本も、その企画として出版されたものです。 漱石漫談 作者: いとうせいこう,奥泉光,施川ユウキ 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2017…

ミステリーについて紹介する本を読みました。~有栖川有栖「ミステリ国の人々」、東理夫「ミステリ亭の献立帖」

ミステリ国の人々 作者: 有栖川有栖 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社 発売日: 2017/05/12 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (2件) を見る 私は常々、ミステリを語るためのより的確で新しい表現がもっとあればいいのに、と思って…

仙台が舞台の本を読みました。~重野なおき「政宗さまと景綱くん」、伊坂幸太郎「仙台ぐらし」

今年は伊達政宗生誕450周年、ということで 仙台を中心ににぎわっていましたが、 この機会にと私も行ってきました。 白石城、松島の円通院、仙台市内の瑞鳳殿に博物館。 行きたいところはもっとたくさんありましたが、 今回行けたのはこのあたり。 テーマ…

中をのぞく、本を読みました。~こうざいきよ「財布の中身」、ヒヨコ舎「本棚」、森皆ねじ子「人が病気で死ぬワケを考えてみた」

財布の中、本棚の中、服の中、体の中。 むき出しにしてお金を持ち歩く人はそういませんし、 服で隠さないといけないところを出していたら110番です。 隠すのは、大切なものだし 人にみせびらかすものではないから。 そして、とても個人的なものだから。 …

岩合光昭の本を読みました。~「ふるさとのねこ」「岩合光昭の大自然100」

先日、 「劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き コトラ家族と世界のいいコたち」を見に行きました。 津軽のりんご農家で 春に生まれた子猫の目が6日目に開き、 みるみる大きくなって冬を越す。 りんごの花や実、樹のすぐそばで。 そんな情景が撮られています。 ふ…

猫と俳句の本を読みました。~堀本裕樹・ねこまき「ねこのほそみち 春夏秋冬にゃー」、柳沼吉幸「寺ねこ」、倉阪鬼一郎「猫俳句パラダイス」

俳句のよさは、写真のようなものだと思います。 きりとり方や撮るタイミング次第で、 見慣れた風景でも、初めて見るような新鮮なものとして写ります。 また、思いも寄らぬ言葉の組み合わせで、 イメージが広がることもあります。 そんな俳句の中でも、今回は…